人間の持つ声、唄の力というものを再認識させる一枚です。 ギターとピアノをバックに唄われる楽曲は、しかし、最小限の編成とは思えない完璧な空気感を演出しています。 それはすべてLilly meの声と唄の力によるものでしょう。 今回はすべてカヴァー曲で構成されているのでLilly meの唄を堪能できる、そして人間の持つ声こそが最高の楽器であることを再認識させる一枚といえるでしょう。 お勧めはボサノヴァ調のギター一本で唄われる「やさしさに包まれたなら」。 原曲の良さがまた別の形で引き出された一曲と言えるかもしれません。 また、元々独特の雰囲気を持った「はっぴいえんど」の「風を集めて」が、彼女の唄によってまた別の空気をまとっているのも驚きです。 唄を聴きたい方にお勧めの一枚です。