LUNA
安良城紅、堂々のバラッド。 正統派にして、非常にサッパリ。 これまでのサウンド・メイキング凝りきったナンバー群とはゼンゼン違っていて 結局この人は最終的にはこーゆう所に着地するのね。っていう一抹の淋しさもアル。 将来性のみで十分聴けたデビュー1年目あたりから比べると、 本人的にも会社的にも もうどういう風にすればいいんだ。という所がモロに感じられる。 しかしながら、そうは言っても この曲では、そんな淋しさすらプラスに働いているかのよう。 そう。今回はそんな今までになかったような 淋しさ、侘びしさ、切なさ、儚さといった ちょっぴりネガティブで、センチメンタルな要素が凝縮したクールな雰囲気の1曲に仕上がっている。 さらにそこに、そんな重たい雰囲気とは裏腹な 安良城紅の穏やかなボーカルがのるコトで 単純な重たさじゃない、なんとも言い難い味わいのあるバランスで構成されている。 “悲しい系です!”みたいな大味じゃなくて、繊細なサラサラした感じです。 ドラマのドロッドロとしたテイストを強引にマイルドにさせる程の エネルギーをはらんでいます。 個人的には、これまでのシングルの中で いちばん彼女のボーカルをいかした作風になっていると感じております。 第1印象的には、地味ととらえるかも知れないし 前述した通り、 “結局こーゆう所に着地するのね”みたいな切なさもありますが 聴けば聴くほど深みにハマるような 面白さがあると思うので、 何か惹かれるモノがあれば、聴いてみたらイイと思うの。 まだ見限るには早すぎる。