
PROGLUTION
率直な感想として、今作を一言で表現するとしたら「『Timeless』化した『BUGRIGHT』」と言った所ではないだろうか。 収録シングル曲の傾向からも見られるように、全体的には『BUGRIGHT』の“ポップでメロディアス”路線を踏まえながらも、 「brand new ancient」では、Poetry readingを取り入れてみたり、もうライヴではお馴染みかも知れないが、 「expod-digital」ではTAKUYA∞の高速ラップ及び、Human beat boxを披露するなど、楽曲アレンジのテイスト的には、 『Timeless』の頃の“ゴチャ混ぜ何でもあり”感もかなり感じられたりする。 個人的には『Timeless』路線が好きなので、今作の中でも特に1st色の強い「GROOVY GROOVY GROOVY」が気に入った。 また、今作は収録曲は18曲であるが、インスト的な曲が5曲あるので実質13曲である。 なのでインスト曲に対する感じ方にもよるが、1st、2ndとボリューム面ではさして変わらないと思う。 アルバムの流れも「ENERGY」→「endscape」に若干違和感を覚えたが、慣れれば問題ない程度で一枚通してとてもスムーズに聴けて、 最後に「to the world(SE)」で終わることもあり、リピートにしておけば何の違和感もなくまた最初の「Roots」で始められる為、 ∞ループするにも適した構成になっている。(これはヘビロテには非常にありがたいのでは?) 何より1st、2ndのどちらか一方の路線に偏ることもなく、どちらも消化(昇華)させた上で「神集め」などの新たな一面や、 ある意味このバンドの方向性に反する、アコギ一本で歌う「オトノハ」もさりげなく収録されているなど、 このバンドがますます一筋縄では収まらない存在になりつつあることを感じさせるアルバムになっている! 「期待はずれだった」等の意見もあるが、自分はそうは思わない。だってこれは“革命”への第一歩であるわけだし、 その“一歩目”にしては大きな一歩をUVERworldは踏めたのだと、この3rdを聴いて確信を持てたからである。